猫を飼うなら避けてはとおれない『しつけ』。

「猫はしつけが難しそう…」と思っている人も多いですよね?

でも、そんなことはないんですよ!
犬も猫も飼ってきた私の感覚では、犬と比べて猫のしつけが難しいとは思いません。

子猫はもちろん、成猫でもちゃんとしつけは可能です。
それどころか、おすわりやお手なんて芸もしっかり覚えてくれます!

大事なのは“根気強く、やさしく”教えてあげること。

猫飼育歴10匹以上の経験をもとに、しつけのコツを紹介しますので参考にしてみてください。

猫のしつけに関してお悩みなら、上の記事もおすすめです!
スポンサーリンク

子猫じゃなくてもOK!成猫でもしつけはできる

しつけされる前の子猫

しつけというと、子猫時代にしておかなきゃダメと考えていませんか?

それは大きな間違いです!

実際に私は、すでに成猫となった保護猫や迷い猫を相手に、
立入禁止の場所やおすわり、お手などのしつけを成功させています。

子猫時代のほうがしつけやすいのは事実ですが、
もう大人だから覚えない、なんてことはないので諦めないでくださいね!

誰でもできる、しつけの重要ポイントをお教えしていきます。

根気強く時間をかけてしつけるのが基本

猫をしつける基本は、とにかく根気強く時間をかける覚悟で行うことです。

動物は言葉が分かりませんから、
『こうしたら褒められる』『こうしたら叱られる』
というのを行動で教えなくてはなりません。

習慣として体に染みつくまで、丁寧にやさしくしつけてあげましょう。

2日や3日で覚えると思ってはダメですよ!
2週間、3週間、ときには1ヶ月以上かけるつもりで臨みましょう。

そうすれば子猫のみならず、成猫でもちゃんとしつけられます。

なにがあっても絶対に叩かない!

しつけ時に限りませんが、どんなに言うことを聞かなくても、
どんなに悪いことをしても叩くのは絶対にNGです!

猫は特に警戒心の強い動物。
一度でも叩いてしまえば、猫はその恐怖心をずっと覚えています。

叱られた行為のことより恐怖心が勝ってしまうため、
しつけ効果もまったくありません。

飼い主のあなたを警戒するという、悲しい結果になってしまいますよ。

猫が執念深い動物って言われることがあるのも、
こういう警戒心の強いところがあるからかもしれないニャ!

ダメなことを教えるのは大きな音で!

『テーブルに上っちゃダメ』『コードをかじっちゃダメ』など、
してはいけないことを教える場合、大きな音をさせて叱るのが基本です。

猫はとても聴力にすぐれているため、大きな音を嫌がります。
だからこそ、ダメなことをしつけるときはあえてその大きな音を出すんです。

いけないことをした瞬間に、
「ダメ!」とか「コラ!」と大きな声で叱りましょう。
パン!と手を叩いたり、空き缶等を叩いて音を出したりするのも効果的。

ただ、言葉にせよ音にせよ、ひとつに統一したほうがしつけやすいです。

叱るときには猫の名前を呼ばない!

しつけでありがちな失敗例として、
「○○(猫の名前)!ダメでしょ!」と言ってしまうケースがあります。

これ、どこがダメか分かりますか?

正解は猫の名前を呼んでいるところです。

叱るときってついつい名前を付け足して叱りがちですが、
そうすると猫は自分の名前を、叱られるときの言葉だと認識してしまいます。

結果、名前を呼ぶと逃げる・警戒するようになるので気をつけてくださいね。

物理的な対策もできる限りしておくこと

いたずら好きな猫

飼い主にとっては迷惑ないたずらも、
猫にとっては悪気なく本能のまま行っているものがほとんどです。

  • 服やコードなどをかじる→猫の狩猟本能からくるもの
  • 壁やタンスなどで爪をとぐ→狩りの武器である爪の手入れ
  • 花瓶のまわりなどを走り回る→猫の狩猟本能からくるもの
  • 棚やタンスなどに上がる→猫は高い場所を好む
  • 家具の隙間などに入る→猫は狭い場所を好む

上記がその一例ですが、子猫でも成猫でも、
なにもかもをしつけで止めさせることはできません。

猫グッズなどを使い、物理的な対策も併用すればより効果的にしつけられます。

猫の欲を満たせる環境を整えよう!

まずは猫が「○○したい」と思う欲を満たしてあげましょう。

さきほど挙げた例をもとに説明すると、

  • 狩猟本能→オモチャなどで毎日遊んであげる
  • 爪の手入れ→爪とぎを自宅の数カ所に設置する
  • 高い場所→キャットタワーを設置する
  • 狭い場所→ドーム型の猫ベッドやトンネルを設置する

上記のような対策をすれば、いたずらの頻度も減るはずです。

大切な家具には爪とぎガードを貼るのもいいですね。
特に大人の猫が爪とぎをすると結構なダメージですから…。

とはいえ、物理的な対策だけではいたずらの100%は防げません。
しつけと併用することで、だんだんあなた好みのいい子に育っていきます。

避妊・去勢手術でいたずらが減る!

近年はほとんどの方が猫に避妊・去勢手術を受けさせますが、
避妊・去勢によっていたずらの頻度が減ることも多々あります。

 参考→猫の性格が今までと違う!?避妊・去勢手術をした後の変化に注意!

ホルモンバランスの変化により、
縄張り意識や闘争本能、狩猟本能などが低下するからです。

ただし避妊・去勢手術のタイミングが遅いと、
習慣としていたずら行為が残ってしまうことがあります。

手術可能な状態に成長したらできるだけ早く受けさせるのがおすすめです。
※一般的には生後6~10ヶ月程度

発情期のストレスを減らすためにも、
避妊・去勢手術はできるだけ早くしてほしいニャ~
スポンサーリンク

おすわり・お手などの芸も覚えてくれる

おすわりをして待つ猫

猫は芸をしない、というのは大きな間違いです。
事実、うちの猫は3代連続で、おすわり・お手・おかわりを覚えました。

それ以前はしつけなかっただけの話で、教えればきっと覚えたはずです。
経験上、犬とさほど変わらないレベルで覚えると確信しています。
大人になっていた成猫でも覚えましたよ!

これから私がやっているしつけ方を紹介しますので、
ぜひあなたの猫ちゃんにも芸を覚えさせてみてはいかがですか?

まずは『おすわり』からチャレンジ!

芸といえばやはり最初はおすわりですよね。
用意するものはご褒美用のおやつ。

では手順を説明していきます。

  1. おやつを手に持ち、猫の頭上10cmくらいに持っていく
  2. そのまま後ろ(猫の尻尾側)におやつをゆっくり移動
  3. 猫がぺたんと腰を下ろすので、そこで「おすわり」と言う
  4. おやつをあげて褒めてあげる

以上です!
これを繰り返していれば、座った状態が「おすわり」なんだと覚えます。

猫がうまく腰を下ろしてくれない場合は、
座るように手で補助してあげてもいいですよ。
(私はこのパターンが多いです)

『お手』のしつけ方にレッツゴー!

おすわりを覚えたら、次はお手にチャレンジです!

とはいっても、基本のしつけ方はおすわりと同じなんですよ。
子猫でも成猫でも、覚えさせたい芸の行為をさせて、芸の名前を言う。
そしてごほうびのおやつをあげるだけです。

  1. まず『おすわり』をさせた状態にする
  2. 猫の前足(どちらでもOK)を手にとって『お手』の状態にする
  3. 「お手」と言葉を発する
  4. おやつをあげて褒めてあげる

となります!
簡単でしょう?

何度も言うようですが、大事なのは根気です。
そして食事のときには必ず毎回やること。

やったりやらなかったりでは、しつけにも時間がかかってしまいます。

芸をするのも楽しいけど早く食べたいニャ~!

『お手』を覚えたらやっぱり『おかわり』

最後はおかわりです。
これも基本的なしつけ方は今までと変わりません。

お手を覚えたら挑戦してみましょう。

  1. お手をした前足を降ろさせる
  2. もう一方の前足を手にとる
  3. 「おかわり」と言葉を発する
  4. おやつをあげて褒めてあげる

もうこの頃には、あなたも芸のしつけ方をマスターしてるはずです。
お手まで教えられた方なら、おかわりも難しくないでしょう。

注意点は、お手の前足をしっかり降ろさせて、おかわりをさせること。

そうしないと猫がお手とおかわりをごっちゃにしてしまうことがあります。

芸のしつけポイント
  • ひとつの芸を完全に覚えてから次の芸をしつける
  • 1日ちょっとずつでも進歩すればOKと考える
  • 芸のしつけの場合、できなくても一切叱ってはいけない
  • 区切りをつけさせる(流れで猫が勝手におすわり→お手→おかわりをするのはダメ)

叱る・かわいがるのメリハリを意識しよう

パソコンの上でくつろぐ猫

猫のしつけで大事なのは、叱るときとかわいがるときのメリハリです。

叱るときは大きな声でビシッといかなくてはなりませんが、
かわいがるときは思いっきりやさしい声でかわいがりましょう。

たとえば、ごはんのときなどに強い口調で呼ぶのはダメですよ!

そのうえで、猫が少しずつ成長するのを見守るように、
根気強くしつけていけばたいていのことは覚えてくれます。

もしかすると何ヶ月経っても直らないいたずらなどがあるかもしれません。

その場合も諦めずしつけを続けながら、
「この子の性格なのかもな」とやさしい気持ちでつきあってあげましょう。

みなさんが愛猫とより良い関係を築けるよう祈っています。

ここまで読んでくださり、どうもありがとうございました。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事