飼っている猫が「エサを食べなくなった!」と困ったことはありませんか?
猫の食欲不振は、病気など重大なトラブルを起こしている可能性があります。
飼い主の判断の遅れが、猫の命を奪ってしまうケースもありますので、
食欲不振によるトラブルのサインを見逃さないようにしましょう。
猫がエサを食べなくなる原因や、食欲不振の防止対策を解説していきますので、
当記事を参考に大切な猫を守ってあげてくださいね。
…とその前に、
猫がエサを食べなくなってすでに2日目以降という方は、
すぐに動物病院に連れていってあげてください!
なんらかのトラブルである可能性大です。
では、本題に移りますね。
食欲不振は猫の単なる気まぐれ?
最初に知っておいてほしいのが、猫は食欲にムラがあるという点です。
食欲旺盛な子猫時代は食欲のムラもまずありませんが、
成猫へと成長するにつれ、“好きなときに食べる”スタイルになっていきます。
そう、こんなときも猫特有の気まぐれが出てしまうんです。
食欲不振だからといって、必ずしも病気が原因というわけではないんですよね。
たとえば、
朝ごはんを一口だけでやめて、その日の晩ごはんは普通に食べた。
というようなケースであればまず問題ないと考えてよいでしょう。
ただし、丸1日なにも食べないようであれば注意信号。
翌日になっても食欲不振のままであれば、動物病院の受診を考えてくださいね。
たまには食べたくない時もあるのニャ~
でも2日以上食べないときは調子悪いのかも…
危険信号!動物病院直行の症状
猫の気まぐれともいえる、1食程度の食欲不振ではない場合、
健康になんらかの問題が生じている可能性も高いです。
ほんの少しの判断遅れが、猫の症状を悪化させてしまうかもしれません。
ここでは、すぐにでも動物病院に直行したほうがいい危険な症状を挙げていきます。
24時間以上なにも食べない
前の項で挙げた話と重複しますが、
成猫が丸1日、つまり24時間以上なにも食べない場合は危険信号です。
食欲旺盛な子猫の場合は、半日なにも食べなければ不調を疑いましょう。
子猫時代は3~4回に分けてエサを与えますが、
1食目を食べてくれず、2食目でも食欲不振が続くようなら要注意。
さらに3食目も食べないなら動物病院行きが懸命です。
体力も抵抗力も落ちちゃうから危ないニャ~
熱がある・咳やくしゃみをする
食欲不振と同時に発熱もある場合、病気の可能性もあるため動物病院へ行きましょう。
ペット用の体温計が必要ですが、この機会に買っておくのもいいですね。
また、咳やくしゃみも健康具合のバロメーターになります。
もちろんたまにする程度なら問題はありませんが、
頻繁に咳やくしゃみをするようであれば猫風邪かもしれません。
風邪といっても油断はできず、食欲不振で体力が落ちていると二次感染の恐れも。
特にまだ体の弱い子猫などは、極力早い段階での受診をおすすめします。
下痢や嘔吐・血尿や血便がある
下痢や嘔吐、血尿や血便などの異変が現れるようでしたら、
まよわず動物病院へと直行してください。
感染症などの重大な病気の恐れがあります。
下痢や嘔吐は一目瞭然ですが、血尿や血便は程度が軽いと気付かないこともあるので、
トイレ掃除の際は見逃さないよう注視しておきましょう。
食欲不振関係なく動物病院へ連れて行ってほしいニャ!
口内炎がある・口臭が強い
猫の食欲不振が続くのは、口内炎や歯周病による痛みが原因であることも。
舌や歯茎の色が、変色したり腫れたりしていないかチェックしてあげましょう。
口内炎など口の病気を患っていると、口臭が強くなるケースも多々あります。
猫の口の臭いが気になるようでしたら、病気を疑ってみる必要アリです。
口内炎は猫エイズや猫白血病、腎臓病などがもとで発生することもあるため、
たかが口内炎と考えず早急に動物病院へ連れて行ってあげてください。
食欲不振を防ぐための対策法
猫の食欲不振は、病気が原因の重度なものでなくても避けたいところ。
1食や2食程度であっても、食事を抜くと体力・抵抗力の低下につながります。
そこから感染症などの病魔に冒されてしまうかもしれません。
できれば食欲不振に陥ることがないよう、未然に防ぐための対策も考えておきましょう。
ワクチン接種と清潔な環境づくり
食欲不振の原因が、病気の可能性もあることは前述したとおりです。
当たり前のことですが、病気を防ぐことをまず第一に考えなくてはなりません。
感染症などの病気を防ぐために、ワクチンは必ず毎年接種しておきましょう。
ワクチンや感染症の種類は過去記事で少し触れていますので、
時間があれば下の参考記事も読んでいただければと思います。
参考→猫と歩きたいあなたへ!猫散歩のメリット・デメリットあれこれ ・感染症のリスクが高まる
同時に、猫の生活環境を常に清潔な状態に保つことも大切です。
トイレのこまめな掃除や、毎日の水交換、食器洗浄などを心がけましょう。
病気の原因となる菌は、どこから猫の体内に入ってくるか分かりません。
先々後悔しないよう、愛情を持ってお世話をしてあげてくださいね。
できるだけのことはしてあげてほしいニャ!
適度な運動で健康と食欲をキープ
特に病気などではないけれど、なぜかエサを食べてくれない。
そんな気まぐれ食欲不振を防ぐには、適度な運動をさせてあげるのが効果的です。
理由は簡単。
人間と同じで、たくさん動けばお腹も空きやすくなるからです。
おもちゃ等を使って、毎日遊んであげるようにしましょう。
ちなみに長時間を1回より、短時間を複数回遊ぶほうが、猫の満足度が高いですよ。
適度な運動は肥満防止にもなり健康的です。
これも人間と同じですね(笑)。
キャットフードの変更に要注意
猫が食欲不振になる原因のひとつに、キャットフードの変更があります。
個体差があるのですが、猫によっては慣れたキャットフードしか食べない子がいるんです。
なんらかの理由でキャットフードをこれまでのものから変えるのなら、
いきなり全部を変えてしまってはいけません。
最初は5分の1くらい新しいフードを混ぜて、少しずつ慣らしていってください。
徐々に新しいフードを増やしていけば、上手に移行できますよ。
もし5分の1でも食べない場合は、さらに減らしてみましょう(6分の1以下)。
それでもダメなら、キャットフード変更を諦めるか、
また別のキャットフードへの変更を検討するか、ということになります。
猫にストレスがない環境を作ろう!
猫が食欲不振になる原因や対策について紹介してきました。
基本的に大切なのは、猫にとってストレスのない環境を作ってあげることです。
ワクチン接種もそうですし、清潔な環境づくりや適度な運動もそう。
キャットフードの変更は少しずつ、というのもそうですね。
もちろん不可抗力で病にかかってしまうこともあるのは否めません。
ただ、ストレスフリーな環境づくりを心がけることで、リスクを最小限に減らせます。
よく食べて、よく遊ぶ健康的な猫に育てるためにも、
飼い主にできることは惜しまずしてあげましょう!
- 猫は気まぐれでエサを食べないこともある
こんなときは動物病院へ!
- 24時間以上エサをまったく食べない(子猫は8~12時間程度)
- 下痢・嘔吐・血尿・血便がある
- 発熱や頻繁なくしゃみ・咳がある
- 口内炎(舌や歯茎の腫れ・変色)や強い口臭がある
食欲不振防止の対策
- ワクチン接種、トイレ環境や水環境等の衛生を保つ
- 食欲増進のため適度な運動をさせる(短時間複数回がおすすめ)
- キャットフード変更は少しずつ様子を見て(5分の1くらいから)